メギドの日
自堕落適当攻撃的日記。
上が旧くて下が新しいヤツです。
2002年 8月 12日
夏コミ、今年も恙無く終了。
滅茶苦茶暑かった。
さて、今年は行くべき場所を始めから絞りまくっていたので、非常に楽に回ることがでました。
夏コミ期間途中で松山直樹さんの夏コミ参加情報をキャッチ、急遽スペースに向かうも、残念ながら既に午後になっていたためにお会いできなかったのが心残りですね。
それ以外、全くと言っていいほど不満のない、またトラブルのない夏コミだったと言えるかと思います。
ちょっとした手違いで真っ黒に日焼けはしちまったがなァ。
さて、今回は俺が一方的にファンをさせて頂いている「くらっしゅハウス」の比良坂真琴さんとお会いでき、ご挨拶をすることもできました。
手土産として抱えて行ったカステラ、お口に合いましたでしょうか?
結構圧倒されちゃったのですが、比良坂さんご本人は背の高い、スッキリした顔立ちの好青年でらっしゃいました。
何と言うか、女の子に、モテそう、それも、すっごく。
画も可愛いくて上手いし、何か天の配剤の理不尽さにやるせなさ97%と3%ばかりの僻みが沸いてきました。
因みに、購入させて頂いた2冊、ほのぼの系で安心して読めたんですが、時々効いている小技に笑いました。
名雪の「コーホー」とサユリス(←別のサイトのネタです、気にしないで下さい)さゆりんの鼻血はサイコーです。
さゆりん団扇の方も有効活用させて頂いております。
さて、1日経過して12日。
俺にとっては、夏コミよりもこの日が本番です。
何故か。
それは、遠路遥々やって来られたお客様を、ついにCMCにご招待できる日だからです。
思えば始めて「CMCにご案内しますよ」と言ったのは昨年の冬の出来事。
本来5月に果たされる筈だったその約束は散々延期され、半年以上も経過したこの日ついに、ついに果たされる時がやってきたのである。
そのお客様とは……。
いやもう、既に察しがついている方もいそうだけど、「ShootOuts」のCuvieさんです。
この手のお話では、既にゲストはこの方で決定している感がありますね。
集合時間は12時半、秋葉原駅から既に任務(ミッション)スタートだ。
しかし、いきなり俺は5分の遅刻、焦りながらも秋葉原のホームに電車が滑り込んだところで、きゅーさんからの電話が。
駅前のコンビニで待ち合わせたのだが、何故かきゅーさんの姿はなかった。
電話連絡をとりながら確認すると、何故か駅の反対側からきゅーさんが姿を現した(笑)。
どうやら待ち合わせ指定に使っていたコンビニが、駅の反対側にもあったらしい。
さて、全員集合したところで早速CMCへ。
CMCのエレベーターの扉を前に早速一言。
「せっかくだから俺はこのエレベーターを選ぶぜ!」
CMCは異常な混み方で、まるで休日のようだった。
考えてみれば既に盆休みで、しかも夏休み。
混むのも当たり前だな。
しかし、予約をしっかり入れておいたこちらには全くの問題なし。
席が空くのを待っている客を尻目に、予約席にどっかり腰掛ける。
我々が予約したのは1900円コースのパーティプランなのだが、このコースでハッキリ言って充分過ぎるくらい。
出てくる料理が食いきれなかった。
打ち合わせが終わってからは、適当に飯を食らいつつ適当に駄弁って適当に喋る。
今回、話題で出た中で印象的だったのはカーマゲ。
俺と友人Zがカーマゲの説明をすると、きゅーさん目を輝かせながら
「めっちゃやりたいです」
女性でカーマゲに興味を持たれた人を始めてみました(笑)。
マシン購入の暁には、是非やりまくって下さい。
で、会計はきゅーさんに随分肩代わりしてもらった我々。
俺に至っては前日にもお茶代を出して頂いているので、まさに半分以上ヒモ。
その上、この日は殆ど払ってもらった形になっちゃった訳だ。
滅茶苦茶カッコ悪ィよ、俺。
そんなこんなで解散した後は、用事を抱えていた俺は素直に帰宅。
ちょっとラストがさっぱりしすぎたが、有意義な時間を過ごせた。
毎度のことですが、きゅーさん、誠にありがとうございました。
すごく楽しかったです。
次回は絶対こっちが奢るぞ。
今年は夏コミ自体でも不愉快な思いはなかったし、非常に充実したお祭りだった。
毎年こうあってくれればありがたいんだけどね。
2002年 8月19日
17日はスプルーオフと銘打ってSPooKies
ROOM!の管理者のキョウジさんと秋葉原で遊び倒した訳だが。
その感想を一言で述べるならば……。
生ウチコシ
あまりにも面白すぎて1日中笑ってたような気がする。
顎が痛くなった。
取り敢えず午後1時にトラブルもなく集合。
遥々日本海側からやって来られたyo-zinさん含め、合計4人のこじんまりしたオフ会の始まりである。
まずは予定通りに格闘ゲーム大会から始まった訳だが、密かに予想していた通り、最弱は俺で決定。
昇竜拳コマンドどころか波動拳コマンドすら完全に出せなくなってるんだから仕方ないわな。
ま、この結果はやる前からわかってたことだからショックでもなんでもないが。
続いて喫茶店にてダベリモード発動。
この時までお互いに何となく遠慮のようなものもあったのだが、腰を落ち着けてからはリミッター完全解除。
全員がジョジョネタに精通しているという安心感からか、留まることなくジョジョ話に花が咲きまくる。
とにかく滅多にないチャンス、ここぞとばかりにジョジョカノについての質問が飛ぶ訳だが、キョウジさんは書く方だけでなく、話す方もメチャメチャ面白かった。
なんであんな発想ができるのか色々と探ってみたが、出た結論は「俺達とはレベルが違う」って事ぐらいだった。
このあたりの細かい話を聞くと凄え面白いのだが、まあ、こうやって文字列にして伝えられるようなものじゃないので、来れなかった、或いは来なかったことを悔やんでくれ。
最後は飲み屋へ。
当然酒を注文した訳だが、乾杯の音頭はいつものアレ。
「「「「酒! 飲まずにはいられないッ!」」」」
乾杯の音頭で全員揃ったのは始めてだったので、感動してしまった。
さて、飲みながらもトークは続く訳だが、このオフ会の本番はここからだった。
最初のうちこそフツーにジョジョネタ(それでも既に常軌は逸していたが)の応酬で済んでいたのだが、話の流れは何時の間にか名物男・ウチコシくんにシフトしていくことに。
ここからキョウジさんが実演などを含めて色々とウチコシくん話をしてくれたのだが、もう大爆笑。
まともに呼吸できなくなるくらい笑った。
つーかいつ顎が外れてもおかしくないくらいに笑い続け、腹筋は引き攣って痺れるわ顎の関節は痛くなるわ、お花畑が見えそうになった。
で、午後9時半にお開きになった訳だが、取り敢えず解散の挨拶も当然ジョジョネタ。
駅構内で平然とそんなことやってられる自分たちを誇りに思うぜ。
そんなこんなで滅茶苦茶楽しい時間を過ごすことができた。
という訳で、こんなオフ会ならまたやりたいという訳で、いずれ第2回を絶対やるべきだな。
次こそエレベーターに乗ったら後ろ向いたままでいるぞ。
2002年 9月16日
やはりネットゲーというヤツは物凄い魔力を秘めているものだ。
ラグナロク・オンライン(以下ROと記す)にはまりっぱなしになってしまい、1日の睡眠時間は三時間前後に減退。
暇さえあれば今後の行動予定を練っており、仕事もロクに手につかないという醜態だ。
駄目駄目じゃん、我ながら。
しかし、駄目人間であることを強調しててもなにも建設的な結果が生まれないのは明白なので、せっかくだからネットゲーのいいところを書いて礼賛する事で自分の駄目さを隠すテスト。
絶対失敗するけどな。
まずは何を差し置いても挙げておきたいのは「コミュニケーション」である。
ROの場合、最初は一人きりでプレイする事が多いので、その心細さと言ったら、そりゃあもう大変なものだ。
周りはみんなバシバシとやってるのに、こちらは全然ダメージが通らなくて、あっという間に死亡するし。
行くべき場所とか、欲しい武器とかの情報も全然分からないし。
しかし。
ROではその心細さを補ってくれるコミュニケーション機能が充実しているのである。
分からないことがあれば気軽に声を掛けることが可能で、訊けば、みんな大抵の事は親切に回答してくれる。
勿論、雑談も可能である。
同じゲームをやっているわけだし、みんな通った同じ道だから、話が弾む事この上ない。
勿論、俺も話しかけられれば気軽に答えるしな。
更に、通常のフィールドを離れてダンジョンに入るとこの傾向はより顕著になる。
通常のフィールドと違い、ダンジョンという閉鎖された空間にいるからかも知れないが、連帯感が生まれやすく、情報などを親切に教えてくれる人が多いのだ。
俺は結構友達登録した人がいるが、それはほとんどダンジョンでできた知りあいばかりである。
それに、ダンジョンは敵が厄介な場合が多いので、お互いに助け合うという姿勢が生まれることも多々ある。
これを切っ掛けにして、全然知らなかった人たちと色々な場面で協力し合える仲になっていける訳だ。
俺も何度も助けられてきたし、自分が強くなってからは結構頻繁に人助けしたりもしている。
アイテム交換で珍品をゲットしたこともあるし、今の装備品の半分はこういった「仲間」の強力なしでは手に入らなかっただろう。
俺もつい先日ついに上級職になったから、今後はより積極的に人を助けていけたら、と思う。
特にアコたんプリたん(笑)。
さて、これだけコミュニケーション方面に特化していると、当然他人に聞かれたくない会話機能もある訳だ。
チャットを立てて覗かれないようにすることも可能だし、パーティや友人と1対1での会話も勿論可能。
ゲームを楽しむというより、ゲームの名を借りたロビーのようなものだ。
レベルが上がらなくても、強くならなくても、この一点だけでも充分に楽しめる要素のあるゲームなのである。
きちんと繋がればな。
いい加減ログイン鯖整備してくれ…
2002年 9月 27日
トップにもちらりと書いたが、13日に大恐竜博という奴にいって来た。
「行った」という人の殆どが「子供向けだな」という発言をしていたんだが、なかなかどうして。
確かに展示物の説明やら、グッズなどを見ると子供向けであることは否定できないが、いい年をした大人でも十分楽しめるし、堪能できる博物展示会だったと俺は断言する。
特に収穫だったのが、ギガノトサウルスの全身骨格があったことだ。
ティラノサウルスが頭骨しかなかったのに対し、随分と優遇された扱いだったといってもいい。
その大きさと迫力には流石に度肝を抜かれる思いだったね。
尤も、貴重だと思ったのは「スコミムス」の骨格なんだけどね。
さて、昔恐竜少年だった人間としては、恐竜のイメージというと主に二つあるといえるだろう。
ブロントサウルスのような、陸上闊歩型の巨大草食竜。
これに対してティラノサウルスのような大型肉食竜。
この二つが俺の「恐竜」というもののイメージを固めていた。
今回のこの博物展示会の売り物は、「地上最大」と言われるセイスモサウルスの全身骨格像だ。
全長は35メートルに及び、これは地球上最大といわれる鯨類よりも長い。
別に大袈裟な話じゃなく、ただ呆気に取られてみているしかない大きさだった。
あんな巨大な物が歩いていたんだから、地球という天体は謎が多い天体だ。
さて、人間もそうだが、体重が増えると動きは鈍くなる。
体重が増えた状態で無理に素早く動こうとすると、急激に体温が上がり、息が苦しくなる。
当然、これは生き物全てに適用される法則で、巨大な動物ほど動きは鈍い。
早く動くと、体温が上がりすぎて生命が危険だからだ。
さらに、運動力の低下からくる危険は計り知れないものがあると言える。
巨体とはそれだけでも有利だと思われがちだが、一報では運動力の著しい低下を招き、身を危険に晒しかねないのだ。
俺が思うに、彼ら巨大草食竜が泥沼などに嵌った場合、抜け出すだけの運動力は持っていなかったのではないか。
人間で言えば、側溝に嵌って溺れ死ぬようなものだ。
泥沼なんてそこらへんにあっただろうし、身近な危険は、小型の恐竜よりもむしろ多く存在したのではないか。
そもそも、あれだけの巨体が地上にいる効率の悪さと言ったら。
重力の制限がありすぎる地上では、あの巨体はまさに自分を縛るものでしかないはずだ。
なのになぜ、彼らはあそこまで巨大化したのか。
あくまで俺の勝手な想像だが、昔の地球は、今よりも重力が軽かったのではないだろうか。
そんなバカな、と思われるかもしれないが、ありえないとは言えないだろう。
例えば地球の自転は、今よりももっと早かった。
自転が速ければ遠心力が外向きのベクトルに働くから、地上にいる生き物は幾分負担が軽くなる。
当然、今よりも巨大化していくことも可能だったはずだ。
さて、ユカタン半島沖に、約6500万年前に直径10キロメートルの隕石が激突したのは有名な話だ。
この隕石が地軸を狂わせ、地球の自転を弱めた、とは考えられないだろうか。
無論、隕石の引き起こした天候不順も要因には違いあるまい。
だが、同時に起こった重力の増大が、大絶滅を引き起こした、というのも面白いと思うんだが、如何なものか。
2002年 10月 1日
今回はちょっと変わった趣向で、軽い小説なんか書いてみる、日記で。
本格的に書くほどのものでもないし、思いつきでしかない話なので、こんな形態を取ってみる。
先にバラしておくけど、ラグナロクでPTプレイやってて思いついた話ね。
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※ 暗殺者は祈りを背負い その男が生まれた家庭は裕福だった。 だが、生きたまま焼き殺されるはずだった男は生き残った。 男は15歳まで、しぶとく生きてきた。盗み、脅し、騙し、傷つけ、最底辺の行き方で生き抜いて来た。だが、どんなに悪行を重ねてもただ一つ、殺しだけは絶対にやらなかった。 盗賊とはいえ、闘いと無縁である訳ではない。不慮の遭遇もあるし、望まぬ闘争に巻き込まれる事もある。場合によっては追っ手がかかり、多数の敵に囲まれる事もありうる。 少女を助けたのは単なる気紛れに過ぎない、と彼自身は思っている。 「ありがとう、助けてくれて」 と、少女は言った。 「ああ」 と、ぶっきらぼうに答えながらその場を立ち去ろうとして、 「あ、ちょっと待って」 少女に呼び止められた。 「名前なんてどうでもいい、捨てた」 不機嫌そうに答える彼に―――事実、いきなり名前を訊かれたりして不機嫌だったのだが―――彼女は、それなら、と前置きして、 「名も知らぬ冒険者たる少年よ、貴方の前に神の祝福ありますように」 洗礼か何かのつもりか、大仰な祈りを捧げて、何かの魔法をかけてくれた。 時は流れる――――――― 5年が経過した。 暗殺者としての修練も、勿論有る。と言うよりも、技術は常に磨きをかけなければ錆びていく一方なのだ。体が技術を覚え切り、頭で考えるよりも早く反応するようになるまで、修練を怠る事は許されない。 「お久し振りです、あの時はありがとう」 突然だった。声を掛けられたのが自分だとは、最初は思わなかった。振り返ると、そこには少女が立っていた。自分がかつてダンジョンで助けた少女だと気がつくまで、暫くかかった。 「ああ、あんたか」 「はい、あの時はありがとうございました」 「礼なんか要らん、気紛れだったからな」 それだけ言って立ち去ろうとすると、少女は何が嬉しいのか、笑顔を絶やさずに後をついてきた。この行動は意外と言うよりも、意表を突かれたといってもよかった。 「なんのつもりだ?」 「ええ、これからダンジョンに行くのでしょう?」 「そうだが」 「ええ、ですから、前回助けて頂いたお礼に、今度は私が貴方を助けちゃいます」 そう言って、腕まくりをして力を入れた。勿論、力瘤など少しもできなかった。 「本気、というより正気か? ここはあんたが入るようなところじゃあねえ。一介の駆出しアコライトがどうにかなるダンジョンじゃねえぞ」 「あ、それは馬鹿にしすぎです。私も5年前からはずっと成長しましたから」 少女はちょっと膨れた表情をして見せたが、彼はそのおどけには乗らなかった。 「ついてくるのは勝手でどうこう言わん。だが、2度は助けないからな。自分の命には自分で責任を持てよ」 「ええ、勿論です」 彼の鋭い眼光を真正面から受け止め、それでも彼女の笑顔は全く崩れなかった。その度胸というか、自分の雰囲気を維持する術には、彼は素直に脱帽しておいた。 ダンジョンの中は薄暗い。 「貴方はなんのために戦うのですか?」 「そんなことはそこらのナイトにでも訊け」 ダンジョンの奥で岩に腰掛け、休息を兼ねてリンゴをかじっていた彼に、少女が訊ねてきた。彼としては説明するのも御免蒙りたい話だったし、無視しようとした。 「私は貴方に訊いているのです」 そう言った彼女の表情は、始めて見る表情だった。笑顔はそこになかった。 「始めて会った時からずっと思ってました。あなたは貴方の周りの何も見ていません、貴方が見ているものは、あなたのずっと先に有るものです、それは絶対に手が届かないのに。あなた自身、それが分かっているのに。貴方の目は『今』も『未来』も見ていません、見ているのは『願望』だけ……」 彼女が彼に語りかけていない事は明白だった。 「やめろ、聞きたくねえ、そんな話」 だが、彼女は止まろうとはしなかった。 「あなたの過去に何があったのかは知りません。でも、今の貴方にはなんの救いも有りません。勿論、貴方の未来にも。このままいけば、貴方は破滅するだけ、何も残らない」 「やめろと言っている」 声は大きくなかったが、言葉が鋭くなった。 「貴方のような人を放っておく事は、私にはできません、私は神に仕える者として……」 「神」と言う言葉が彼女の口から出た瞬間、彼の中で彼を抑えていたものが失われた。彼女をその場に押し倒し、地面に押し付けた。抵抗はなかったが、押え付けている彼女の手が、小さく震えている事に気がついた。 「いいか、俺の前で“神”という単語を出すんじゃねえ。反吐が出る、ムカムカするんだよ、そんなものがいるんなら、俺はこんな所でこんな事はしてねえんだ」 「可哀想な人、傷を癒す事を放棄して、消えない傷だと諦めて、破滅のみを望むのですか」 「それ以上喋るな、犯すぞ」 “殺す”と言う単語より、女に対しては“犯す”という言葉のほうが効果が高い、と彼は経験から知っていた。尤も、そう言って本当に犯したことは、彼はなかった。最初からその気がないのが当然だった。 「構いません、やりたければやりなさい。そして知りなさい、あなたがどれほど危ういか、壊れやすいのか」 「このアマ……」 「どうしたのですか、怖いのですか。私は怖くありません、私には常に神の加護が……」 「なら、神の加護とやらで、今から自分に起こる事から自分を救ってみろ!」 完璧な陵辱だった。 犯す。 ただ、衝動と欲望に任せ、貪り続けた。 犯す。 自分が堕ちたことを、彼は奥底で悟っていた。 犯す。 彼女はただ耐えていた。 犯す。 破り捨てられた法衣の上で、彼女を貪りながら、何度も彼は放った。 怖くない筈がなかった。その証拠に、彼が押さえ付けていた腕は、ずっと小刻みに震えていた。 「気は………済みましたか……?」 言葉に力はなかったが、気丈な光をたたえた眼光は失われていたなかった。 「済まなかった………許してもらえるとは思わないが………………」 「ええ、許しません……こんな酷い事……。だから、責任を取ってもらいます」 「責任?」 「ええ、これから先は私とパーティを組んでもらいます。それで許してあげます」 彼は思わず彼女の顔をまじまじと見た。笑顔が戻っていた。 「俺が……憎くないのか?」 「私は聖職者ですよ? 人を救う事は有っても、憎む事なんてありません」 そう言って笑顔を浮かべている彼女の目尻には、光るものがあった。安堵の所為か、それとも別の理由か、彼女は涙が流れる事を堪えているだけだった。 彼女とのパーティを組んでからの彼の成長は目覚しかった。モンスター相手に磨かれた技は達人の域に達し、体が勝手に反応するレベルに到達するまで時間はかからなかった。 「助かりました」 そう言って、彼女はあの笑顔を浮かべてくれる。その笑顔に、今まで感じた事のないものを感じて、彼は戸惑った。 更に時は流れる――――― 彼のパーティは大きく育っていた。頼もしいウィザードや、流れ者の騎士が加わって戦力的には充実していった。彼女は正式にプリ―ストとして洗礼を受け、名実ともに貴重な戦力になった。 パーティの呼吸も完璧に合ってきた。 両親と、姉の仇を討とう。 だが、この敵討ちにだけは、彼は拘りがあった。 その事を彼は、彼女にだけ話した。 「……止めても、行くのでしょう?」 彼女は、例の笑顔で言った。その笑顔がやや曇っている事に、彼は気がついただろうか。 「私は貴方の過去を知っています。ですから、聖職にあるものとして、一度だけ、神の教えに背きます。全ての生きとし生けるものの平等を説く、神の教えに反して、私は貴方に言います。貴方の敵討ちが、成就しますように」 「………ありがとう」 お礼を言うなんて、彼が覚えている限り、初めての事だったかもしれなかった。 「その代わり、絶対に死なないで。生きて帰ってきて……」 彼女の笑顔が崩れていく。 「死んだら……許さないから…………。私にした事……忘れてないんだからね……………」 そう言って、彼女は優しく微笑んだ。 綺麗だ、と思った。 思った時には、彼女を抱き寄せていた。 ※ ※ ※ “そいつ“はダンジョンの地下にいた―――――――。 バフォメット 戦いは、言葉もなく始まる。 だが――――――――。 届かない。 死なない。 冷静さを欠いたら死ぬ――――――。 だが、圧倒的な数の前には押し切られるのも時間の問題だった。 やられる―――――――――。 ごめん、という言葉が自然に口から出た。 ああ。 来てくれたんだ。 「全く、水臭いぜ」 「おうよ、一人でお宝ゲットしようなんざ、太ェ野郎だぜ」 聞き慣れた、笑い声混じりの声。 「おっと、彼女に怒るなよ、俺達が無理矢理聞き出したんだからな」 「そうそう、聞いたら一人でバフォをやるって息巻いてたらしいじゃねえか。そんな抜け駆けは許さねえぞ」 笑顔と口調のなかに、彼に対する心配が滲み出ていた。 ありがとう 後は早かった。 跳び込んだ。 この時のために磨いた、必殺の連撃。 |
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つーワケで、ラグナロクやってて思いついた小説。
思ってたより長くなってビックリだ。
主題は何かというと、要するにパーティプレイは面白いよ、と。
なんでこんなもん思いついたかってーと、CARUTEさんがアコライトやってて、俺がアサシンやってるんだけど、暗殺者と聖職者のコンビかー、職業的には相性悪いなー、などと考えた事に端を発しています。
尤も、プレイヤー的には全く関係ありませんがね。
CARUTEさんさん曰く、プレイヤー的には俺達のPTはジョースター一行だし。
全く以って同意。
ちなみに、こういうもの書くと必ず勘違いする奴が出てくるから予め断っておくけど、俺とCARUTEさんはこういう関係じゃないからな。
確かに一部でゲーム中にあった事をそのまま流用したりはしたけど、それを元にヘンな勘繰りはしないでくれや。
第一、ゲームのほうではこんなハードなキャラ設定した覚えはないしな。
更にもう一つ、最後の戦闘の件とかは適当に創造(想像ではない)しただけ。
実際にバフォにあったら、動かないなんて事はなく一直線に襲いかかってきます。
更にもう一つ言っておくと、バフォの取り巻きはバフォメットジュニアという奴で、バフォメットの息子みたいな奴です。
で、最後のおまけにもう一つ言っておくと、ソニックブロウは使えません(汗)。