より詳しい感想


まあ、お気に入りのゲームにはそれなりに書きたいことがあるんで、ちょっと書いてみます。
ただし、あくまでネタバレ上等で書いておりますので、そういうのが嫌でしたら即座に戻っちゃって下さい。

 

↑以上、コピペですが注意書きです。

 

早い話馬鹿ゲーの代表格であるこのゲームですが、一応キャラ別攻略がメインになってます。
よって、ここではキャラ別に色々と書いてみたいと思います。
と言っても、書くべきことがそんな多い訳じゃないんですがね、このゲームの場合。

 

「ドリルは穴を掘るためのものですよ」   なみについて

なみ「シナリオ」と書かないのは、このゲームではシナリオに殆ど意味がないからです。
右手にドリルを装備した戦うメイドロボ(違う)・なみですが、基本的に正しいメイドの姿だと言えます。
この点、本家の某・メイドロボとはかなり違います。
向こうが単なる「お手伝いさん」レベルなのに対して、れっきとした「メイド」という点に大きな差があります。
つまり、ご主人様のために尽くして尽くして、身も心も捧げまくっちゃうという、非常に愛いヤツです。
しかもエッチです、良いです。
それは置くとしても、これだけ典型的メイドでありながら「戦う」ことが目的である所がポイントです。
また、自らの不恰好な「ドリル」を誇りとしている姿も要チェック。
つまり、なみというキャラが意味するところは「ご主人様のために戦うメイド」ってことです。
自分のためではなく、ご主人様のため、ここ重要。
なみはメイドの鑑であると同時に、ドリル装備戦闘マシーンという二面性を持った、非常に奥の深いキャラなのですよ、お分かり?

「アンタはアタシのライバルとして認定されたわ!」   恵について

一方的になみをライバル視してくる恵たんですが、女子高生の格好が異常にラヴリーです。
これは重要なポイントですが、なみの「メイド」に対して、同じ制服属性の中でも非常に強力な「女子高生」をライバルとして揃えている点に注目です。
つまり、この時点で分かる事ではありますが、恵は常になみとの対比で描かれているキャラなのです。
ゲーム中、恵のシナリオを進めていくと、恵は2度に渡ってご主人様に捨てられます。
これこそが非常に留意せねばならない点であって、恵というキャラを語る上で無視できないファクターなのです。
一方のなみはどうかというと、主人公の愛情を一杯に受けています。
薄幸の恵と幸せ一杯のなみ、この皮肉な対比は、恵というキャラの隠された一面なのです。
シナリオの進み方によっては、恵はなみに対抗する形で両腕をドリルにして挑んできます。
これはある意味、なみの幸せに対抗する精一杯の恵の強がりであり、一本のドリルしか持たないなみに対し「あたしは2本もドリルがあるのよ」という幼稚な対抗心とも言えます。
結局これはなみの「ご主人様の愛が詰まったドリル」発言によって、あっさりと覆されてしまいます。
最終的に、恵は「愛」に目覚めた形で(歪んではいますが)ご主人様の所に戻ります。
つまり、恵は「愛に彷徨する悲しき少女」として、常になみの幸せな姿と対比して描かれているのです……とか真面目に書いても、ゲームを作ったほうはこんな事全く考えていないでしょう、ええ、絶対に。

「貴方を…忘れる訳…ない……」   サファイアについて

実の所、このゲームのキーパーソン(正確には「パーソン」じゃないけど)は彼女です。
ゲームをやってても分かりますが、とてつもない強さと冷徹さを持つ彼女。
まあ、主人公と触れ合ううちに感情に芽生えていって…という、もうどうしようもなく、コーラを飲んだらゲップが出るくらいのお約束展開なシナリオは置くとして、問題だと思うのがそのエンディングにおけるなみとの関係です。
なんと、このシナリオではなみは自らの部品をサファイアにあげてしまい、自分は動力を停止してしまうのです。
つまり人間で言えば、他人を助けるために自分の動いている心臓をくれてやるようなものです。
これは非常に意味深なシーンだと考えられます。
エンディングにおけるサファイアは、まるで別人のように明るい笑顔を見せます。
この笑顔の意味するところは一体何か、そう、それは一命(?)を取り止めたサファイアであると同時に、甦ったなみの姿でもあるのです。
なみはご主人様の幸せを願いながら自分を犠牲にしていきましたが、その心は今もサファイアに受け継がれているのです。
最終決戦で戦いあった、全く対極にある二人ですが、結局どちらのタイプのDOLLであっても、その心を受けとめるのは人間であるという主題を、良くあらわしていると言えましょう。
そういう意味で、サファイアはなみの影としての役割を担ったキー・パーソンなのです。
以上、非常に大変でしたがムリヤリ真面目に主題を見つけて書いてみました。

「お帰りなさ〜いっ!」   紅娘について

たとえば野良犬が野良犬である所以は一体何かと言えば、それは人に決して懐かない孤高の姿にあります。
しかし、ひとたび人と接点を持ってしまえば、犬はすぐに懐いてしまいます。
それはまた犬に限った事ではなく、幼い少女などにも見られる傾向と言えましょう。
紅娘シナリオはまあ、要するにそういうお話であってそれ以上の言葉は不用かと思います。
このゲームの本質に一番近いのが彼女の話でしょう。

「あなたにお礼がしたいの」   レイコについて

まあ、「世の中で最も男にとって理想的な女性ってどんなの?」と訊かれれば、大多数が「ちょっと優しくしただけでこちらの好きに出来る人」と答えるでしょう。
この話はそういう話で、それ以上でも以下でもないです。
ほら見ろ、どんどん短くなってきちゃったじゃんか、だから書くこと少ないっていったんだ。

「出来てもうたみたいやねん…」   桜子について

まあ、「世の中で一番男が青くなる瞬間てどんな時?」と訊かれれば、大多数が「作る気がなかったのに失敗して出来ちゃった時」と答えるでしょう。
きちんとしましょうね、責任取りたくなけりゃ。

 

まあ、馬鹿ゲーですからこんなモンです。
シナリオはアラだらけですし、フラグもパターン化してますからゲームの進行自体はいい加減ですし、多くを語ることはないんです、実際に。
このゲームの場合、いかに雰囲気を楽しめるか、それだけです。
しかしながら、良く考えるとこれほど難しい事ってないんですよね。
だからこそエヴォは凄いと思いますし、このゲームが好きなんですけどね。


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