勝手に人物研究1


■勝手な想像力で送る、人物研究禄。
別に記述の根拠はないので、適当に読み流してください。

★「片羽ノお業」の憂鬱

まず始めに、全ての始まりを作ったヒト、「片羽ノお業」さんについて研究していこうかな。
彼女は「業ノ火」の創作者でもあることから、本来はえらく激情的な性格の持ち主であると思われる。
彼女と戦っている時、「変身」などという技能を使ってくることから考えても、この推論は的を得ている筈だ。
つまりは、向こう見ずで一直線なヒトなんだよね、きっと。
で、そういうヒトが天界と地上の枠を越えて恋なんかしちゃったら、後先考えずに猛進するのは明らか
で、それが祟って、今回の騒動の種を撒いてしまった訳だ。

しかし、これだけでは彼女を責めることはできない
当たり前だ、誰を好きになろうがそんなの個人の勝手、文句をつける筋合いのものじゃない
ここからちょっとストーリ順に話を進めていくとしようか。

このあと、彼女は二人の子供を儲ける訳だけど、この子達が「黄川人」クンと「イツ花」ちゃん
因みに、この時点ではまだ「朱点童子」という概念は存在しなかったと思われる
また、「イツ花」ちゃん=「太照天昼子」ちゃんという構図も無い筈である。
この時点で決定的となったのは、この二人のこがとんでもない能力を持った超人であることと、神と人が交わることで、子孫を残していけるということである。
黄川人クンの台詞を思い出すと分かるが、天界では永遠の命があるために自分の子孫を残していくという行為が無意味なものとなっていた
そこに、「人間と交わる」ということで子孫を残せることが判明し、それが超人であることから人間達の未来にも大きな希望の光となる、と踏んだのが当時の最高神であった「太照天夕子」さん
で、彼女としてはあくまで善意のつもりで彼ら二人を人間界の指導者に据えようとした。
ここまでが基本的な流れだって訳だね。

これはあくまで想像なんだけど、夕子さんはこの計画をお業さんには伝えていないのではないだろうか。
もしも伝えていたら、お業さんはきっぱりと拒否したと思うのだ。
放っておいて、静かな暮らしをさせてくれ、ってそう思ったと思う。

で、当時の天界は全然バラバラな状態であったことから、夕子さんの計画を支持する連中と、反対する連中に分裂してしまった訳だ。
ここで、反対派の連中がとった行動こそが今回の騒動の元凶
この連中はよりによって当時の「時の帝」を焚き付けて、お業さん一家を襲わせて、皆殺しにしようとしたのだ。
因みに、このとき帝の命令を受けてこの一家を襲ったの張本人が「大江ノ捨丸」だ。
で、一家は散り散りになって離散し、お業さんはとっ捕まって滅茶苦茶な目に合わされ(黄川人クンの台詞から察するに、多分に18禁的行為も行なわれたであろう)最後は見世物小屋に売り飛ばされて、ボロ屑のようになって死んでしまった訳だ。
彼女の終焉の地が「相翼院」であり、子供を奪われ旦那を殺され、自分も滅茶苦茶にされた彼女は成仏することができずに、鬼となってここに住み付いているという事になった。
前半までの彼女の人生はまさに悲劇度100%、聞いてるだけで涙を誘うものだ。

で、直接的に問題になるのが後半戦の彼女
後半戦の彼女は明らかにこちらを挑発し、自分を越えて行け、と言っている
これがどんな意味があるのか、問題はそこだ。
彼女の台詞から察するに、一族が姉のお輪さんの子孫であることを察している様子
つまり、自分の軽はずみな行動(俺はそうは思わないが)の埋め合わせに体を張った姉の子孫を、彼女なりの形で応援していこうという事だと思う。
彼女が一族にできることはおおよそ2種類
一つは、昼子ちゃんの計画にしたがって、自ら稽古台となること。
もう一つは、天界に帰って、一族の為に子供を授けること。
この2つを実現するには、単純に言って一族と直接対決するのが一番良い
だからこそ、彼女は挑発してでも一族と戦わねばならないのだ。
どう? 筋は通ってるでしょ?

ここで、総纏めに彼女の感情の動きを追っていきたい。
はじめ、昼子ちゃんの計画を聞いた彼女はその計画を黄川人クンにバラしちゃう
これはあくまで親心と言うヤツであって、他意があった訳ではなかろう
ただ、これが前半戦までの話だという事を考えると、「誰かあの子を助けてやって!」と言う台詞から察して、彼女の助けたいと思う対象は黄川人クン一人だったと思われる。
だって、「あの子達」って表現じゃないからね。
この時点では、傷ついたままの黄川人クンの心を考えただけでも、彼女は半狂乱状態だったのであろう。
ここで、黄川人クンの救いようの無い心情を考えてみる。
思うに、黄川人クンは彼女から計画を聞いた時に「復讐」という本心を隠し通して、不幸な傷ついた自分を演出していた可能性がある
つまり、彼女の母性本能を最大限に刺激し、封印された自分の力を解放させるために一役買わせようとした
黄川人クンぐらい歪んじゃったら、それくらいは平然とやると思う。
だから彼女は半狂乱になって、一族を止めようと必死に戦ったという訳だ。
ところが、イザ黄川人クンが解放されてみると、彼は最早止まれない所まで歪み切っていた
これを確認した時、昼子ちゃんの計画の真の意味(これは後述する)を悟り、方向性を180度転換し、一族の力になることを決心したのではないかと考えられる。
つまり、彼女にしてみれば昼子ちゃんの計画に側面から協力することで、二人の子供双方を救える、と考えたのだと思う
彼女が何よりも心配したであろうことは、彼ら姉妹の間に、2度と埋まらない溝ができてしまうことだったと思う
彼女の「あの子達を頼むわね」という台詞は、無力な母親だった自分の代わりに、全ての希望を一族に託したいという台詞だろう。
それは同時に、姉の心にも報いることになる、ということではないだろうか。
「あの子達を頼む」ってのは、彼ら姉弟の間にしこりが残らないようにあなた達が何とかしてあげて、という意味に取れると思うのだが、さあて、果たして如何?

★「太照天夕子」の憂鬱

で、結局騒動を大きくしてしまった夕子さんだが、彼女の苦悩は察するに余りある
まさかこういう結果になるとは、彼女は想像すらしていなかったであろう
で、大江山でズタズタになっちゃった一家の中で、唯一救い出すことができたイツ花ちゃんを引きとって、自分の後釜に据えるくらいは自然な流れってものだろうな。
昼子ちゃんに天界を任せちゃった後の彼女は完全に受動的な立場なので評論の対象にはならない。
でも、そうなるまでの間には色々と想像の余地がある、

大江山での騒動は、恐らく彼女には寝耳に水だったと思われる。
そうでなければ、黙ってこの暴挙を見逃す筈が無いではないか。
慌てた時にはもう遅く、全ては無残な結果となって横たわっていた。
あくまで想像だが、このとき反対派に回った神様達を彼女はどう思っただろうか
黙って許すことができただろうか?

彼女の立場からすると、自分よりも力の強い者が後釜に座った時、一番始めに考えるのはどんなことだろう
俺が彼女の立場なら、まず真っ先に反対派の連中を粛清するな。
粛清という言葉が悪ければ、処罰を加えるよ。
というよりも、連中は処罰に相当する罪を犯したと思う。
よって、昼子ちゃんに追放された神様と言うのは、実は処罰された連中ではないのか、と俺は想像している
その裏側では、夕子さんが糸を引いていたものと考えられるのだ。
これは結果的に昼子ちゃんの真の目的(これについても後述する)と合致し、非常に容赦無い粛清となって表面上は現れたのではないかと思う訳だ。
こう書くと夕子さんがエゲつなく見えてしまうが、それはマチガイと言うものだろう。
何故ならば彼女は罪を犯したものを、正当な権利として罰しただけだからだ。
今回の件で何よりも悪い奴らは、実はこの「反対派」の連中なのだ。

★「九尾吊りお紺」の憂鬱

さて、重度の不妊症に悩まされ続け、偶然から黄川人クンを拾ったお紺さん
まさに一般人中の一般人だが、旦那に逃げられた後の彼女は色々と問題だな。

彼女の最大の問題点は、黄川人クンを責任を持って育て切れなかったということではなく、むしろ自分の道連れにしようとした点にあるだろう。
俺はどちらかと言うと彼女には同情的な立場の意見
はっきり言って、彼女が冷たい女性だったら、自殺するのに彼を道連れにする必要なんてない筈
「もう良いや」ってどっかに放り出してしまえば良い訳だ。
無理心中ってのは、連れて行く相手が可愛いからやるもんだろ?
どうでも良ければ、それこそ大江山の麓にでも捨てれば良いんだからさ。
つまり、彼女はそれだけ情の深い女性だと俺は思うのだが、情が深すぎた結果、男に裏切られた時には死ぬしかなかった
で、彼女だって聖人君子じゃないから、やっぱり旦那を奪って逃げた女が憎いし、逃げた旦那自体も憎い。
で、そういうふうに憎むことだけしかできなくなった自分自身が、一番情けないと思っている。
俺なりに彼女の台詞を解釈すると、そういうことになるな。

ただ、彼女が黄川人クンを道連れにしなかったことは偉いとしても、黄川人クンはそうは思えないよな。
これを書いてる俺は20をとっくに過ぎてるから、ある程度は人間の感情の動きとか分かるけど・・・。
彼はまだ赤ん坊だった訳だし、そんなことまで分かる筈がない
更に悪いことに、黄川人クンはお紺さんよりもよりハードな状況を潜り抜けてきた
つまり、彼から見れば、彼女がこの程度で死のうとすること自体が「弱い」と感じられる筈だ。
台詞から解釈するに、彼はこのヒトを決して恨んだり憎んだりはしていないと思われる。
しかし、彼女に首を締められたってことは、やっぱりトラウマの一つになっているだろう
彼女の罪を挙げるとしたら、それは「より黄川人クンを傷つけた」という所だろう。

で、彼女は徹頭徹尾彼を巻き込もうとしたことを後悔している訳で、充分に反省しているようだ。
俺が思うに、ここは黄川人クン、やや心が狭いんでないかい
ここまで彼女が苦しむ理由はない、と俺は思うな。
本来、彼が本気で憎むとしたら、彼女の旦那の方ってのが筋だろう。
それを、敢えて彼女を「朱ノ首輪」で縛り付けることはないんじゃない?
結局、彼女は成仏する為だけに一族と激闘を続けなければならんかった
そう考えると、つくづく不幸な女性だ。
せめて天界では、心安らかに暮らして欲しいものだ。

余談:全てが終わった後の天界では、ひょっとすると黄川人クンの親権を巡って、お業さんとお紺さんが裁判沙汰になっているかもしれない(笑)。

★「氷ノ皇子」の憂鬱

で、お紺さんが育児を放棄してアッチの世界に逝っちゃったあと、通りすがりで黄川人クンを拾ったのがこのヒト
どうやら同情半分、興味半分という形で彼を拾ったようだ。
しかし、相手はイヌやネコではなく赤ん坊、育てていくうちにどんどん情も移った筈だ。
だから「かわいい息子だ」なんて台詞が出てくるんだろーね。

さて、彼は天界では無類の人間好きの神様
色々と人間に智恵を授け、力を与えてきた訳だけど、人間達から見ると彼は使い捨ての道具だったようだ。
基本的には夕子さんの路線には賛成だったと思われるんだけど、人間達の汚い所を色々とみてしまったこともあって、かなり世の中に悲観的になっているらしい。
恐らく、黄川人クンを拾ったのもこの頃。
で、皇子のような凄い力を持った人が自分の血を与えた上、もともと洒落にならない素質の持ち主だった黄川人クンは、皇子の制御できないほどの力を得てしまった
このときどんな親子の会話が交わされたかは分からないけど、皇子は今度こそ完全に打ちのめされちゃった訳だな。
恐らくは、復讐を止めさせようとした皇子を、黄川人クンが実力でねじ伏せたんだと思う。
ただでさえ力を失ってる上、かわいい息子に手を上げる事ができない皇子は、止められなかった事を悔いて全てに絶望してしまう
恐らく、そこを黄川人クンにつけこまれて「朱の首輪」を受けることになったんだろう。
そういう訳で彼は「死にたい」と願っている、ってのはどうかな?

でも、それは無意識のうちの「甘え」というヤツだ。
「テメエで撒いた種はテメエで刈り取る」と大門団長(西部警察)は仰っておられるが、彼についてもそうだ。
彼が「死ぬ」という事は、要するに現実から逃避すること、逃げることだ。
自分に責任があることから逃げてはいけないな、特に男であるならば
皇子としては、最初は一族を単なる人間達だと思っていたようだけど、戦いを続けていくうちにだんだん真相が分かってきて、黄川人クンと昼子ちゃんの考えていることを把握していることもあって、ならば一族に全てを託してみようと考えたんだろう。
彼の「訳あって邪魔立て致す」っていう台詞(前後も含め)は、要するに自分を越えるくらいでなければ黄川人クンは止められないよ、ということだと思うのである。
この時点で、既に彼は「熱い魂」を取り戻しつつあるのだが、一族との戦いの中で自分が本当はなにをすべきかを悟らされた彼は、昼子ちゃんの計画に賭けてみよう、と決意したものと考えられる。
結局の所、彼にしてみれば黄川人クンはどこまでいっても「かわいい息子」な訳で、当然更正させてやりたいと思っている筈だ。
その為に自分がすべきことが「死ぬ」ということではないと気がついた時、彼は再び熱い魂を取り戻し、天界に戻って自ら戦うことを誓った
それは勿論、直接戦闘するということではなく、もっと奥の深いこと(これについては後述する)ではあるのだが。
そしてそれは、全て「かわいい息子」の為になすべきことであったのだ。
全てを取り戻した彼は、そのきっかけをくれた一族に感謝し、存分に力を与えることを約束したのである。
こういう筋書きだと思うのだけど、どうかな?

★「大江ノ捨丸」の憂鬱

さて、元凶中の元凶、現行犯のコイツについては、できればまともに触れたくないくらいイヤなヤツなんだけど、そうもいかないので書くことにする。
コイツは色々な意味でサイアクなヤツだ。
まず、「時の帝」の人間の尊厳を汚すような命令を素直に聞いただけでも、こいつの性格がわかる
ちょっと横道にそれて申し訳ないが、実在の武人坂上田村麿はアテルイ一族の反乱に当って、彼らに対して寛大な処置をするよう真正面から帝に陳情したという。
剛直な武人であれば、この当時から恐れることなく命の尊厳を主張したという良い例である。
つまり、捨丸が帝の命令に逆らえなかったのでは、という意見はこの時点で崩壊するのだ。
早い話、帝にとって便利なイヌのような存在だったのであろう。
強きに阿り弱きに当る、人間として最低のタイプだった男が、この捨丸というわけだ。
台詞を聞けば、大体人間が分かっちゃうけどね、コイツは。

捨丸はイヌとしてのデキも悪かった
というのも、結局黄川人クンを逃がしているからである。
ここで黄川人クンを逃がさずに討ち果たしていれば、後の混乱は起こらずに済んだ筈である。
では、なんで非力な赤ん坊だった黄川人クンを逃がしてしまったのか。
以下は俺の思い込みで、絶対にそうだという訳ではないので、そう承知してくれ。
大江山にて彼ら一家を襲った捨丸は、真っ先にイツ花ちゃんを人質に取った。
それからお業さんの旦那を惨殺し、お業さんに対して卑劣な取引を持ちかけた。
その内容は俺は書きたくないので想像にお任せするが、黄川人クンが大江山ムービーの中で教えてくれるので想像はつくだろう。
このやり取りの間に、黄川人クンは一部の人間と共に脱出に成功、捨丸にとっては非力なガキンチョ一人どうなった所で知った話ではなかっただろう。
何せ、目の前には男なら垂涎の逸品が無防備に転がっているのだから。
そこから何が行なわれたかは、もう書く気はない。

この世で最も存在価値が無く有害な軍隊は、民間人をその手にかける軍隊である。
コイツはまさにそれだった訳で、一片の同情の余地も無いと俺は思う。
呪いをかけられて鬼になったところで、むしろそれが当然だ。
この件に関しては、俺は全面的に黄川人君の味方です

結局、捨丸は自業自得で鬼となったどうしようもないヤツである。
「神のご加護が無い」のは当たり前だが、コイツすら利用しようとした昼子ちゃんは、やっぱり「恐ろしい」人なのかもしれないな。
やりすぎは良くないよ、お姉ちゃん。

★「時の帝」の憂鬱

さて、捨丸が「現行犯」なら「黒幕」がこのクソッタレ野郎である。
コイツが今の帝、つまり選考試合を開いている帝かどうかは不明
まあ、なんにしても直接犯行に及んだヤツより、遥かに罪が重い。ましてその動機が「保身」とあれば尚更だ。

確かに夕子さんの人間界への介入は、軽挙妄動に類する行為だっただろう。
人間界には人間界の秩序があり、「神」の名を語って嘴を突っ込まれれば、良い気分はしない
だが、反対派の神々に焚き付けられて「保身」に迸ったコイツは、そういうレベルで語るべきヤツではない
何故、天界に布告された時、天界とコミュニケーションを取ろうとしなかったのか。
無益で無残な流血や衝突を回避する方法など、いくらでもあった筈である。
天界から布告が来たとき、人間界の正当な権利を主張し、神々と語り合う責任がコイツにはあった
何故なら、コイツは仮にも人間界の頂点なのだから。
人間界の秩序を主張し、お互いに接点を求めて話し合わなければならなかったのだ。
それを放棄しただけも充分な罪だが、そこから保身に迸るなど、想像もつかない愚挙である。
その行為の果てに巨大な恨みを残し、結局京の都を灰燼と帰せしめたのは、他でもない、コイツである。
死んでいった者達からすれば、八つ裂きにしても足りない男、それが「時の帝」なのである。

★「源太」「お輪」の憂鬱

都合によりひと括りにさせてもらうよ、ご先祖様。

さて、昼子ちゃんの計画が具体的に動き出したあと、もう一人の朱点童子を作り出す役目を進んで買って出たのが「お輪」さん
「源太」のとっつぁんをお相手に選んだ理由は不明だが、恐らく「当代並ぶ者のない剣士」というところを買ったのだろうか。
なんにせよ、俺はこの夫婦、計画の為だけではなく本気で愛し合っていたんじゃないかと思うよ。

お輪さんが自ら計画に志願したのは、双子の妹の不始末(俺はそう思わないが)を自分の手で拭い去りたかったからだろう。
結果として子供が生まれ、計画は大いに成功するかに見えたが、この時点で計画の全ては黄川人クンの耳に入っていた
結局はオープニングムービーの如き悲劇が起こり、計画は大幅な変更を余儀なくされた
それはともかく、俺は未だにわからないことがあるのである。
この二人、なんで大江山へ行った訳?
別に今行く必要、全然ないじゃん。
そのまま放っておいて、子供が強くなった時に3人で討伐に行けば良いんじゃない?
そっちの方が遥かに効率良くない?
その頃になったら、子供はまさに朱点童子と化して、物凄い力を発揮してる筈だし。
この点だけは、何度考えても分からない俺であった☆
いや、実を言うと、一つだけなんとか説明をつけられることを考えてはいるんだけど、ちょっと苦しくて・・・。
一応書いておくことにしようか。
オープニングムービーに、「若い娘」ってのがいたよね。
実は、あの娘を「助けてくれ」っていう依頼が二人の所に来てたの。
夫婦揃って強いってのは世間の評判になってたようだし、そういうのがあってもおかしくないんじゃないかと思うんだよね。
実は、これが黄川人クンがしかけた罠だったんだけど、まさか「ヤダ」とは言えない二人は人命救助を計画に優先して、助けに行くことにした。
本人達にしてみればかなり不本意だっただろうけど、緊急ということで致し方なく出陣せざるを得ない。
で、みすみす黄川人クンの罠にかかっちゃったって訳。
どう? ちょっと苦しいけど、なんとか辻褄は合うでしょ?

まあ余談はおいておくとして。
お輪さんは昼子ちゃんの計画も当然全部知っていたと思われる
そして、双子の妹の子供だけに、黄川人クンの心の中も良く分かっていたんじゃないだろうか
彼女が「この鬼を倒せ」って叫んだのは、今という機会を逃したら、黄川人クンの心は永久に救われないままだっていう事を、無意識に悟っていたからだと思う。
今彼を解放しなければ、彼は永遠に「鬼」のまま。
それを何とかできるのはアンタ達だけなんだよ、って言う意味で、まさに彼女は自分の心を「鬼」にして叫んだ台詞だと思う。
この最後のシーンは、まさに全員が阿修羅のようになって、全てをぶつけ合ったシーンだと俺は考えている。

 

さて、ようやく物語りに入る前の人物研究が終わったようだ。
後は物語に入ってからの登場人物研究だな。

という訳で、パート2へ続く。