より詳しい感想


まあ、お気に入りのゲームにはそれなりに書きたいことがあるんで、ちょっと書いてみます。
ただし、あくまでネタバレ上等で書いておりますので、そういうのが嫌でしたら即座に戻っちゃって下さい。

 

↑以上、コピペですが注意書きです。

 

さて、このゲームでは真正面から「キャラ別攻略」をやって退けています。
気持ち良いくらいに「キャラ別攻略ゲーム」で、他のキャラとの絡みは(確認している限り)ありません。
故に、ヒロイン別にシナリオが独自に用意されているわけです。
では各ヒロインのネタ、いってみましょう。

 

「わたし、随分、待ったよ」  千歳みどりシナリオについて

泣きっ面の可愛さが激萌えのみどり嬢です。
声優さんの演技は賛否両論出そうですが、俺的にはこのぼけっとした演技、好きです。
バランスの取れた、良く纏った話だと思います。
みどりの健気さと、それに振りまわされる主人公の描写、更に友達との関係なんかも絡んで、笑えるわ泣けるわなんでもありのシナリオですね。
ただ、このシナリオでは小みどり=みどりってのはバレバレでした、ここがちょっと残念。
超常現象を絡めた話ですが、要するに「届かないほど遠い想いを持ち続ける女の子のお話」です。
そういう見方で見れば、みどりは凄く良く描写できていたと思いますね。
肥料まで食っちゃう悪食ぶりも、あの設定なら頷けます(笑)。
途中で何度も想いに挫けそうになりながら、過去の自分に励まされる姿は、凄く良い娘だなー、と思います。
本編の最後、表情を隠して帰って行く彼女の姿は泣けました。
一応言及しておきますと、エッチシーンの激しい乱れっぷりもグッドです。
祐介の幸せ者め。
それにつけても、一番星はカッコイイな。

「……ちょっと……カッコよかったけどさ」  朽木双葉シナリオについて

真っ赤になってそっぽ向いてる姿が、そこはかとなく嗜虐心を刺激する双葉ちんについてです。
声優さんの演技はそれほど上手いとは思いませんが、独特の味があります。
出ましたね、気が強くて意地っ張りで素直になれなくてそのくせ一途というのは、あの「同級生」の田中美沙の派生系のキャラですね。
男はこういうのに弱いんだよなあ……。
シナリオとしては非常にオーソドックスで、青春真っ只中、って感じでしたね。
勢いで泥レスやったり、相手との距離の取り方がわかんなくて無理やりやっちゃったり、若いなあ。
そう言った「若さゆえの未熟さ」が良く表現できていたと思います。
非常にスッキリとした、これでもかといわんばかりのハッピーエンドも良かったですね。
ただ、せっかく双葉には若葉という妹(?)が存在するのだから、もっと上手く絡めた形で話を進めれば、より深いシナリオが書けたと思います。
あくまで主人公との二人の関係だけがメインになっているのが、心残りといえば心残りです。

「先輩はばかです……」  朽木若葉シナリオについて

全ヒロイン中最高の笑顔が素敵な若葉たんについてです。
「双葉の話なんかしないで……」この台詞で完全にノックアウトされた野郎共も多いでしょう、俺もその一人です。
声優さんは、多分一番安定して聴いていられる演技だったと思います。
多分、このゲームで一番良い話だと思います。
しかし、それだけに言いたい事は結構あります。
つまり若葉は双葉の妹じゃなく、双葉の作り出した「式神」だった訳ですが、これが早い段階からバレてるのが痛いですね。
それから、双葉がこのシナリオでは冷たい女になっちゃってるのが、不満といえば不満です。
尤も、双葉を優しくしちゃうと主人公の優しさが霞んじゃうから仕方ないのかな?
大まかな話の流れ的には、全く持って文句は無いです。
何と言うか、若葉をちょっとイっちゃってる女の子として捉えれば、それに惚れちゃったら男としてはアレくらいはするでしょう。
エッチシーンの直前、保健室でのやり取りはぐっと来ました。
エピローグも余韻を残す優れものです。
それにしてもやっぱり一番星はカッコイイな、なんでモテないんだか不思議だ。

「仲直りに来たんです」  美南早苗シナリオについて

かなりロリ入った困り顔が超抱きしめたい早苗っちについてですね。
声優さんの演技もロリを意識していて、雰囲気はグーでした。
この話、凄まじく痛いです、痛すぎて泣けないです。
といっても、不満がある痛さではなく、あまりにも現実的過ぎて痛いんです。
何せ、ヒロインは全くの救い無く死んでしまうんですから。
無論、一度死んだら、人間は2度と甦る事はありません。
ご都合主義に奇跡が起こって甦るなんて事は絶対にあり得ないのです、だから、現実的過ぎて痛いんです。
主人公の背に乗せられて、星を見るために山を登っていく早苗のCGの痛々しさは、ちょっと筆舌に尽くしがたい物があります。
この話はある側面から見れば、「大切な人を失った心の傷と共に生きていく主人公」という見方ができます。
かつて主人公は「死んだらいつか忘れられる」と言いますが、それがこんな形で我が身に返って来るとは想像の外だったでしょう。
そういう意味で、何かを失って成長する主人公の姿を見ることが出来ます。
しかし違う側面から見れば、「限られた時間の中、必死に恋をした女の子のお話」でもあるのです。
その時間が早苗にとってどんな意味があったかは不明ですが、せめてそのフォローが欲しかった気がします。
せめて最期に幸せの中で死んでいく姿を、もうちょっと丁寧に描いて欲しかったです、マジで(涙)。

「傷つけたくなかったから」  飯野千種シナリオについて

意味深な台詞の数々がセクシーなEの乳房…もとい、飯野千種先生についてです。
声優さんの演技も艶っぽく、派手に上手くはありませんが、非常に安定感がありました。
過去、色々なゲームに色々なタイプの「女教師」が出てきましたが、基本的に俺は設定としての「女教師」は好きではありませんでした。(ただし、知得留先生は別ですが)
何故かと言うと、今までの「女教師」はみんな結局主人公との関係が「男と女」ではあっても、「同等」ではなかったからです。
つまり、先生は大人で、常に主人公をリードする立場だった訳です。
そこで登場した千種先生は、今までとは一味も二味も違いました。
千種先生もまた子供だったって訳です、必死になって大人のフリをしていただけに過ぎません。
そして彼女の態度からはそれがバレバレ、実に爽やかに今までの「女教師」像を破壊してくれました。
シナリオ的に言っても、凄く纏った、とてもいいシナリオでした。
まさに青春、という爽やかな春風のようなシナリオだったと思います。
EDテーマソング「男の子」も、このゲームでは最高だったと思いますね。
ただ、エッチシーンはイマイチだったような。
もっと初心なネンネ風に描写できれば、より千種の「子供っぽさ」を描写できたと思います。

その他のサブキャラ

いやもう、みどりの幼少時代である小みどりを筆頭にいいキャラ揃い過ぎです。
バカの筆頭で俺とそっくりなバッチグーや、何気にカッコイイ奴の一番星など、実に完成されたキャラ陣営です。
このゲームの最大のウリはキャラ、これは間違いないと思います。
特に、小みどり役の声優さんはみどり役の声優さんと同一と思われますが、その演技は圧巻です。

 

このゲーム、俺は千種先生⇒双葉⇒若葉⇒早苗⇒みどりの順番で攻略しました。
よって、グリーングリーンの正体は1回目で分かってしまった訳です。
で、逆にそこから感じたことなんですが、グリーングリーンという女性の価値は、千種シナリオと他ではかなり差が激しいです。
ここは改善の余地ありでしょう、絶対に。
もっと各シナリオにて、キーパーソン的な役割を持たせても良かった筈だと強く思います。
あと、ハッピーエンドと言えるシナリオは双葉とみどりくらいのものですが、他のシナリオももうちょっと練られたものならば、もっと後味が良かっただろうと思います。
現時点では、やっぱり各シナリオの余韻が少なすぎます。(若葉のシナリオはアレでオッケーだと思いますが)
ハッピーエンド含めて、次回作ではもうちょっとだけ推敲して欲しいと思いますね。


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