顔のない月
ROOTのデビューとなった、伝奇アドヴェンチャー形式のゲームです。
比較的凝った設定と、かなり綺麗に書かれたCGが魅力ですが、一方でバランスが偏っている点もあり、無条件に高得点は付けられないかと思います。
また、シナリオ全般に渡り後味がよろしくない事もあって、大きく評価が分かれそうなゲームとなってます。
エロ (点数が高いほどエロいです) | 74点 |
原画 (点数が高いほど俺的には綺麗) | 81点 |
キャラクター (点数が高いほど魅力があります) | 72点 |
ヴォイス (点数が高いほど上手です) | ? |
ストーリー (点数が高いほど完成度が高いです) | 76点 |
音楽 (点数が高いほどシーンとマッチしています) | 71点 |
システム (点数が高いほど扱いやすいです) | 68点 |
難易度 (点数が高いほど攻略が難しいです) | 51点 |
★基本的に、ダークでシリアスな色調のゲームだといえます。
正ヒロイン以外のヒロインの扱いがかなり乱暴で、エンディングをむかえてもイマイチスッキリしない所があります。
また、シナリオの細かい所でフラグ管理がやや甘く、始めて行く場所に過去来た事があるような記述が見受けられたりします。
しかしながら、話の展開としては「おどろおどろしい伝奇モノ」のお約束を守っており、ストーリー自体は決して悪くはありません。
もうちょっと全体のバランスが取れれば、間違いなく名作の仲間入りしたゲームだと思います。
●エロ
それなりのエロさがあります。
結構刺激的に描かれていて濃厚な印象です、ここは評価できます。
でも、途中で見たくもない男の自慰とか、男同士のシーンがあったのでマイナス10点。
●原画
耽美系の絵で、結構丁寧に描かれていると思います。
線の細いタッチの画が好きな人にはたまらないでしょう、俺も結構好きなタイプの画です。
●キャラクター
悪くはないんですが、「このゲームならでは」というキャラが余り見うけられませんでした。
つまり、どこかのゲームで既出になってるようなキャラが多かったってことですね。
せっかくの伝奇物ですし、もっと思いきったキャラを作ってみても良かったと思います。
ただ、主人公はちょっと壊れていて、好感触でした。
●ヴォイス
えー、声があったかどうか、実は良く覚えていませんです(汗)。
あったとしても、間違いなく音声OFFでプレイしていたので分かりません。
●ストーリー
メインヒロインのストーリはコリコリに凝っていて、細部まで掘り下げられた感はあるのですが、サブヒロインの扱いが乱暴です。
しかも他のヒロインを攻略しても、隠された謎のほんの一部しか分からないのが痛いですね。
結局、このゲームはメインヒロインのためだけのゲームだったと言えるでしょう。
●音楽
ごく普通のBGMでした。
ただ、不気味なシーンのBGMは中々に秀逸だったと思います。
●システム
システム自体は簡略化されていて扱いやすいんですが、一人を攻略している時、分岐で他のヒロインを攻略できません。
つまり、最初からやりなおさなくちゃならない訳です。
これは結構しんどかったです。
●難易度
それほど難しくはありませんが、簡単でもないです。
選択肢によって分岐するぶん、細かいセーブを心がけていれば、ほぼ間違いなく攻略できるでしょう。
一方、結構前の選択肢がフラグになっていたりするので、引っ掛かる可能性もあります。
★総評ですが、「惜しい、あとちょっとだったのに」ってカンジです。
基本的には、このゲームは面白いです。
しかし、細かい所まで気配りが至らなかったのがまずかったと思います。
「それなり」とか「そこそこ」面白いというレベルから飛躍するには、もうちょっと時間をかけたゲームにする必要があったのではないでしょうか。