第1部
●某日・ゲフェン近郊にて(断末魔シリーズ)
【御影(みかげ)(まだマジシャン)】:「出ないな」
【REO・スピードワゴソ(まだシーフ)】:「出ないね」
狩りに来た「炎のダニー」一行(と言っても2人だけだが)であるが、敵が出てこない。
レベル差があるので、御影(みかげ)のサポートでレベル上げしようという訳だが、肝腎の獲物が出てこない。
【御影(みかげ)】:「効率がイマイチ悪いかな」
【SPW】:「かもね……」
その時、スピードワゴソが座っている位置に重なってマンドラゴラが出現。
マンドラゴラはアクティブモンスターなので、出現と同時にダメージを受けまくる。
慌てて立ちあがるが時既に遅し、死亡……。
【SPW】:「う…うジョジョ…お…そ…ろしい…」
●某日・芋虫峠にて
レベルが上昇し、御影(みかげ)は既にウィザードに転職。
SPWはまだシーフだが、既に実力は相当なレベルに達していて、レベル25前後の敵なら楽に狩れるようになっている。
御影(みかげ)の苦手なアクティブモンスター・アルゴスを排除するため同行中。
因みに御影(みかげ)は赤芋虫を集中的に狩る。
【SPW】:「(アルゴスを始末して)フン! 弱い、弱すぎる」
【御影(みかげ)】:「貧弱! 貧弱ゥ!」
調子に乗ってはいるが、ダメージ400を食らってHPは6割まで減少中だ。
回復する間もなく、再びアルゴス×2が接近してくる。
【SPW】:「よし、両方とも片付けてやる」
意気揚々と突っ込んでいくSPWだが、複数の敵に囲まれたため、回避率が落ちている。
バシバシと音がして、150前後のダメージが2発、3発……。
死亡しますた。
【SPW】:「しまった、そう言えば体力全快じゃなかったんだ……(←失念していたアホ)」
【御影(みかげ)】:「バ…バカな… か…簡単すぎる…あっけなさすぎる………」
●某日・フェイヨンダンジョン前にて
【SPW】「という訳で、今からその子(アコライトの女の子)来るって。サポートしてくれる?」
【御影(みかげ)】「滅私奉公か、望む所だぜw」
【SPW】「アコたんだしねw」
【御影(みかげ)】「そういうことw」
【SPW】「因みにジョジョネタが分かるという特典付きだw」
【御影(みかげ)】「ディ・モールトいいっ!w」
※数日前のこと、SPWは炭坑ダンジョンにて蝙蝠に絡まれているアコライトの女の子を手助けしたことがある。
その時、その子がジョジョ好きであることが判明し、結構気があっていた訳である。
その時は当分会えないだろうと思っていたのだが、たまたまゲフェンにて再会したのである。
で、耳打ち会話などしていた所、こちらと同行する運びとなった訳だ。
アコ・プリフェチの我々二人には願っても無い話である。
数分後……。
【アコライトの女の子】「始めまして〜」
【御影(みかげ)】「こんにちは、始めまして」
【SPW】「こんにちは〜」
【アコライトの女の子】「シーザ―――――――!!」
【SPW】「ねw」
【御影(みかげ)】「納得w」
●某日・フェイヨンダンジョンにて
さて、合流したアコライトの女の子の名前はCARUTEさん。
こちらは二人とも上級職になっているので、取り敢えず彼女のレベル上げを手伝うことに。
さながらボスの娘・トリッシュを護衛するブチャラティ一行の気分である。
話のノリもいいし、すっかり馴染んでしまった我々としては、フリーの彼女に是非パーティへの参加を要請したいところだ。
【SPW】「どうする?彼女にPT入りを要請する?」
【御影(みかげ)】「俺的には全く問題なしw」
【SPW】「それじゃ決まったなw」
【CARUTEさん】「入団試験は何があるんですか」
【SPW】「大丈夫、既に試験は終了してるよw おめでとう……君の入団を認めるよ」
●某日・フェイヨンダンジョンにて
取り敢えず、目玉焼きを叩きながらレベルアップに専念するCARUTEさん。
単純作業なので、殴りながら会話することが可能だ。
【CARUTEさん】「い〜な〜、アサシンはシルバーチャリオッツ+アヌビス神で、ウィズはクロスファイヤー・ハリケーン・スペシャル、アコもなんか欲しいな」
【SPW】「アコライトはクレイジー・ダイヤモンドでしょ、治すんだからw」
因みにこの時、俺が目玉焼きに軽く一撃を加え、タゲらせた後で彼女がそれを叩いて倒すという方法でレベルあげしていた。
つまり、彼女が殴っている間、敵からのダメージは俺にくる訳である。
一発はたいしたことは無くても、溜まればかなり大きなダメージになる。
俺の体力ゲージをみたCARUTEさんは、取り敢えず俺にヒールをかけてくれる。
【CARUTEさん】「クレイジー・ダイヤモンド! ドラララララ 問題なく治す」
ヒール完了。
●某日・猿山にて
さて、まだSPWはシーフで、御影(みかげ)はマジシャンだったころ。
レベルアップの獲物の選択に四苦八苦していた俺たちは、つるんで猿を大量殺戮することに決定。
しかし、この時SPWは猿の強さを知らなかった………。
行動を別にしていた俺たちは猿山に時間差で到着したのだが、SPWの方が若干早く到着していた。
御影(みかげ)とは耳打ち会話中であった。
【SPW】「着いたよ、猿山」
【御影(みかげ)】「不用意に攻撃しちゃダメだよ」
【SPW】「分かってるって」
などと耳打ちしつうも、手持ち無沙汰もナニなので、ポポリンを狩っていたSPW。
ポポリンが落とした物を拾おうとした時、目の前に猿出現。
【SPW】「あ、猿がいる」
その猿は、一直線にSPWが拾おうとしていた物を横取りに来た。
この時、SPWは猿が物を横取りする性質をもっていることを知らなかった。
物を拾おうとしていたカーソルは、一瞬で攻撃カーソルに変化、そのつもりもないのに猿にアタックだ。
たちまちリンク能力によって6匹の猿に囲まれて攻撃されるSPW。
なすすべありません、死亡です。
【SPW】「ぐぺぽっ!?」
【通りすがりの剣士】「なむ〜〜」
HPが尽きたその瞬間、御影(みかげ)からの耳打ちメッセージが到達。
絶妙のタイミングだった。
【御影(みかげ)】「待て億泰! おれが行くまで攻撃するんじゃあない!」
遅いって…。
おれは頭悪いんだからよォーッ!!
●某日・猿山にて
無茶と無理を重ねつつ強くなった俺たち。
今度こそリベンジすべく、再び猿山にやってきた。
尤も、俺はタイマンで猿とやりあっても勝てるかどうかのギリギリのラインだが。
【御影(みかげ)】「この作戦はタイミングが命だね、俺の魔法がヒットしたら攻撃して」
【SPW】「難しいが、やってみるとしよう」
などと会話していると、早速猿登場。
すかさず攻撃態勢に入り、いくつもの修羅場を潜り抜けてきたコンビネーションを発揮する。
魔法陣が描かれ、炎の雨が降り注ぐその瞬間、SPWのダガーが猿を捉える。
【SPW】「しょせんモンキーなんだよォーッ!」
【御影(みかげ)】「畜生、俺が使おうと思ってたのに」
●某日・モロク海岸沿いミミズ砂漠にて
さて、時間はつい先日のこと。
CARUTEさんの波紋修行に付き合って狩りをするSPW。
取り敢えずマップを山手線の如くグルグル周り、獲物を物色する。
【CARUTEさん】「獲物見つけるの早いですよね」
【SPW】「うん、獲物が出る音で判断してるから」
【CARUTEさん】「こいつはスピードだけじゃねえ、DIOにはまだ隠された能力があるッ!」
大爆笑でした。
●某日・ミョルニール山中にて
まだSPWがシーフ、御影(みかげ)がマジシャンだった頃の話。
戦う相手として適当な獲物を選ぶに当たって、二人のコンビネーションで倒せる相手を選ぼうという話になった。
で、ご指名はホルン(クワガタ)とスタイナー(てんとう虫)である。
こいつらは呪文の詠唱に反応して、呪文を唱えている人間に襲いかかってくるタイプ。
なので、SPWがまず相手に攻撃し、そこへ御影(みかげ)の攻撃がヒットする形を作る。
さっそく攻撃開始、SPWの攻撃がヒットした瞬間、御影(みかげ)の必殺・ファイヤーボルトが降り注ぐ。
【御影(みかげ)】「クロスファイヤー・ハリケーン・スペシャルかわせるかーッ!」
●某日・モロクにて
さて、話はずっと後になり、SPWがアサシンになってから。
CARUTEさんが臨時PTにより赴いていたフェイヨンからモロクにくる事になり、SPWは迎えに行くために、モロクへ。
無事に合流した後、今後の計画を練る。
【SPW】「それじゃ、今後もミミズ狩りでいいかな?」
【CARUTEさん】「うん」
【SPW】「おっけ。CARUTE……これから『狩り』に行く……いっしょに来てくれ」
●某日・モロク海岸沿いミミズ砂漠にて
CARUTEさんのレベル上げも順調に進み、獲物をミミズだけからエリマキトカゲも含めてに変更する。
しかし、エリマキトカゲは出現率が低く、なかなか現れない。
当たれば「ラッキー」という相手である。
砂漠中を歩きまわって、そこでエリマキトカゲに無事遭遇した俺達。
【SPW】「マイク・タイソン並にラッキーだったね」
【CARUTEさん】「耳に3つのほくろが並んでるくらいラッキー」
●某日・モロク海岸沿いミミズ砂漠にて
例によって例の如くCARUTEさんのレベル上げに、ミミズを叩く日々が続く。
しかし、このマップ近辺はどこも非常にアクセスが多く、重いのでラグが発生しやすい。
この日は一段と重く、ラグの発生は凄まじいものがあった。
動かないだけならともかく、真っ直ぐ進めないのである。
【SPW】「重い……」
【CARUTEさん】「うん、重い〜〜」
砂漠ではミミズは恰好の獲物であるため、競争率が激しい。
ともすればバッティングが起こりがちな状況であるため、タゲを取ったら即座に叩きたいのだが、SPWは重さで満足に動く事ができない。
漸く見つけたミミズに向かって突っ込んだ時ラグ発生、キャラは関係のない方向に動いていく。
だが、CARUTEさんは真っ直ぐにミミズに突っ込む事になってしまい、1対1での戦いになってしまった。
CARUTEさんはあくまでもINT重視型のアコライト、直接戦闘は不向きである。
慌てて助けにはいったものの、時既に遅し。
CARUTEさん、死亡………。
かつて「絶対に死なせない」と言った約束をあっさりと守れなかった自分に腹が立った。
CARUTEさんはセーブポイントに帰還、その間は砂漠で一人、座り込んで彼女の復帰を待つ。
辺りには誰もいなかった。
SPWは砂漠の真ん中に座りこみ2時間ねむった……
そして…………
目をさましてからしばらくしてCARUTEが死んだ事を思い出し…
…………泣いた…………
※目撃者がいなかったのが残念。
●某日・モロク海岸沿いミミズ砂漠にて
CARUTEさんのミミズ狩りは順調に続き、あと一息でアコライトを卒業するところまで来た。
久し振りのPT全員でのプレイということもあって、気合が入る一行。
ジョブレベルを稼ぎまくって、早めに転職してもらおうと、手当たり次第に獲物を狩る事に大決定である。
【御影(みかげ)】「ガンガン行こう」
【CARUTEさん】「うん」
【SPW】「マサクゥル!(みなごろし!)だね」
【【御影(みかげ)・CARUTEさん】】「ビンゴォ(BINGO)!」
タイミングは完全に同時。
滅茶苦茶笑いました。
●某日・炭坑ダンジョン地下2階にて
さて、無事にプリーストに転職したCARUTEさんの当面の目標は公平分配可能なレベルに到達する事。
そのためには、アンデッド系統が多く高レベルな相手がいるダンジョンが望ましい。
色々巡ってみて、炭坑がいいだろうという話に落ち着いた訳である。
しかしこのダンジョン、地下1階はともかく、地下2階は完全に迷宮の様相である。
【SPW】「これは完全に迷路だな」
【御影(みかげ)】「うむ」
三人は迷いまくりながら先に進むのだが、その度に同じ突き当りに行き当たるわ、強敵のミストと遭遇するわ、大変である。
精神的な疲労も溜まってくる。
【SPW】「参ったね、ちょっと情報が欲しいな」
【御影(みかげ)】「うーむ、確かに」
などと二人して真面目な思考を積み重ねていた時。
【CARUTEさん】「まるでティナー・サックスみたい、本体さえ見つければ」
大爆笑、完全に一本取られた。