あしたの雪之丞
恐らく、往年の名作「同級生」シリーズの新しいアプローチを試みたと思われる作品です。
雰囲気的にはストレートな学園モノ、といった感じですが、同級生シリーズとは違って、主人公の雪之丞の重たいキャラ造形が話をシリアスにしています。
全体的な流れはどのヒロインも大きな違いは無いんですが、それでも各キャラ毎に主人公へのアプローチが違っていて、ハッキリしたキャラの書き分けが出来ていると思います。
エロ (点数が高いほどエロいです) | 76点 |
原画 (点数が高いほど俺的には綺麗) | 82点 |
キャラクター (点数が高いほど魅力があります) | 87点 |
ヴォイス (点数が高いほど上手です) | 82点 |
ストーリー (点数が高いほど完成度が高いです) | 74点 |
音楽 (点数が高いほどシーンとマッチしています) | 77点 |
システム (点数が高いほど扱いやすいです) | 81点 |
難易度 (点数が高いほど攻略が難しいです) | 52点 |
★基本的に、攻略はそれほど難しくないアドヴェンチャータイプのゲームですが、エンディングの数が矢鱈と多いため、全て見るのが大変です。
ヒロインのハッピーエンド・バッドエンドは全て見ましたが、全てのエンディングは俺はまだ見ていません。
各ヒロイン毎にストーリーが違っていて、キャラ別攻略ゲームとなっています。
ただ、影のヒロイン的キャラがいるのですが、この人がいるおかげで、ストーリー的にちょっと捻りが加わっています。
●エロ
それほどエロくはありませんが、必要最低限のエロさはあります。
シナリオの進み方によっては陵辱シーンなんかも出てくるんですが、これに関してはやや物足りないかと。
●原画
ながせまゆさんによるキャラは中々に美麗で、魅力的です。
表情の変化なんかも実に多彩で、派手にツボを突かれはしませんでしたが、それなりのクリーンヒットです。
●キャラクター
主人公の雪之丞が「浮いたハードボイルド」的な要素の強い男であるため、逆照射で周囲の人間が良く見えます。
周りの人間との関係で、徐々に主人公が心を開いていくさまは、青春モノとして良く描かれていました。
メインヒロインと幼馴染の男二人の関係の描き方は圧巻です。
●ヴォイス
ヒロイン、サブキャラ、いずれもかなり安定したいい演技です。
結構安心して見ていられるかと思います。
●ストーリー
ヒロインが結構多いため、各人でばらつきはあります。
あえて総評で言えば、派手さは無いけど、しっかり纏められているとは思いました。
影のヒロイン・久保祥子との絡み方が見所ですね。
●音楽
目立つ物ではありませんが、BGMとしては充分に合格点でしょう。
演出としては充分です。
●システム
それほど捻ったシステムは採用していません。
「あそこアップモード」というアホなモードがありますが、これもそれほど大したモノって訳じゃないです。
結構基本的で、扱いやすいと言っていいシステムだと思います。
●難易度
単純にハッピーエンド攻略だけならそう難しくは無いですが、エンディングの数が多い分、些か苦労します。
一通りハッピーエンド・バッドエンドを見るとなると、結構手間暇かかるんじゃないかと思います。
★総評として、エルフらしい「主人公キャラの魅力があるゲーム」という事になるでしょうか。
ヒロインも典型的ではありますが、いいキャラが揃っています。
しかし、新しいアプローチにありがちな落とし穴のような物(何処がどうだとは上手くいえないんですが)が無い訳ではありません。
シナリオ的にも、悪くは無いけどこじんまりとしちゃっているような気もしますし、ここは踏ん張りどころでしょう。
久し振りの学園青春モノという事で、この路線を踏襲するなら、次回作は期待ですね。