ジョジョグリ
ジョジョ+グリーングリーンで送るジョジョネタ
我われはこの男を知っている! いや! 黒ブチ眼鏡と胸の「エックス」の文字を知っている!
ジョジョグリ(JOJO+グリーングリーン):若葉ルートクリア直前
アヌビス式神の巻
……朝になった。目を覚ました僕は、ベッドの上に一人きりなのに気づいた。
……昨日のことが、まるで夢の中の事のように感じる。でも、夢ではない証拠にベッドのそばの椅子の上には若葉ちゃんが脱いだ制服と下着が置いてあった。
……誰かがくる前に隠しておかないと。
ん? でも、若葉ちゃんはどこに行ったんだ?
目に付くところに、若葉ちゃんの姿はない。
【祐介】「若葉ちゃん?」
……どこかに行ったのかな?
ここは保健室だから、誰かが来るのを恐れて身を隠したんだろうか?
でも、それなら……。
ベッドのそばの椅子にかかっている昨晩脱いだままの制服と下着はなんだろう?
若葉ちゃんが持っていた、サボテンの鉢植もちゃんとベッドのそばに置いてあった。
急に僕は不安な想いにかられた。
ベッドの隣にかかったカーテンを開けて、僕は若葉ちゃんの名前を呼んだ。
【祐介】「若葉ちゃん」
………。
彼女はどこにもいない。
【若葉】「……先輩、体、大丈夫みたいですね、よかった……」
不意に、ベッドのそばから若葉ちゃんの声が聞こえてきた。弱々しく、か細い声だ。
【祐介】「若葉ちゃん、どこ? どこにいるの?」
しかし、若葉ちゃんの姿はどこにも見えない。
【祐介】「どこなんだよ。ふざけてないで、出てこいよ」
【若葉】「ふざけてません。ここにいます」
……どこだよ?
【若葉】「……ここです」
僕は急いで声のするほうに目を向けた。
ベッドのそばに置かれたサボテンの鉢植。
いつも若葉ちゃんが持ち歩いていたものだ。
でも……。
そのサボテンが、枯れている。
そしてその上には、以前僕が若葉ちゃんにあげたアクセサリーが光っていた。
【祐介】「……若葉ちゃんなのか?」
【若葉】「はい」
【祐介】「このサボテンが……、若葉ちゃんだったのか?」
【若葉】「そうです。びっくりさせて、ごめんなさい。双葉様が、サボテンから生み出した式、それがわたし、朽木若葉です」
【祐介】「……めずらしいぜ。おめーのように本体を見せてストレートに闘いをいどんでくる敵はよ 男らしいぜ。いねーと思ってたぜ」
【若葉】「いつからわたしはチャカになったんですかっ。それに闘いってなんですか、こんな時くらいは真面目にやってくださいっ」