第4話 負けられない戦いの巻

1018年 7月

 

今月は九重楼討伐強化月間であるから、金を目的とするなら九重楼がベスト。
しかし、夏の間しか現れない「白骨城」には、貴重な術「速瀬」がある。
チャンスはあと一月、ただし、術はスロットに出にくいのであと一月では出ない可能性も充分にある。
その場合、1年後まで先延ばしする事になってしまう。

だが、やっぱり今は金だ。
稼がない事にはどうにもならない。
そういう訳で、今月は九重楼へ。

「ある人間の不幸ってのはある人間を幸福にする、ウワッハハハハ――ッ」

相変わらず敵を叩きのめしまくる。
今回は、強力な「白浪」の術があるので、楽に敵を殲滅できる。
これだけ調子がいいとなると、中ボスくらいには勝てるかもしれない。
時間があるなら是非当ってみたい所だが…こちらは二人、勝ち目は正直薄い。

「相手が大きいヤツだからって、負けるとわかってるからって、紳士は勇気を持って戦わなくてはならないときがあるッ!」

という訳で、二人で無謀にも戦いを挑んでみる。
相手は九重楼の中ボス、「七天斎八起」(しちてんさい・はっき)である。

ゴゴゴゴゴゴゴゴゴ……

「絶望ォ―――に身をよじれィ虫けらどもォオオ―――ッ!」

ゾゾオ――ッ

こ、このくさり水のような臭いは!
ヤツは吸血ゾンビ、切り裂きジャック!

取り敢えず、序那参もなみも防御力が200を越えているので、それなりの勝負は出来るはずだ。
しかし、こちらが二人というのは何とも心許ない。
案の定、戦闘開始直後から極端な苦戦を強いられる。
なにしろダメージが通りにくい。
その上、こちらの防御力がギリギリなので、攻撃が響く。
しかも、こちらが与えたダメージはすぐ「お雫」によって回復されてしまう。
だが、しかし!!

コオオオ

「いくら強くても、こいつら屍生人(ゾンビ)は『勇気』を知らん! ノミと同類よォーッ!!」

勝った、苦戦の末、健康度が89まで下がったものの、何とか勝利を収めた。
一時は瀕死寸前まで行ったが、逆転勝利だった。

「厳しい北風は気骨あるしたたかなバイキングを生んだのだ!」

そののち、無事にお目当ての術「くらら」を手に入れる事にも成功し、今月も無事に帰還。
報奨金1042両ゲットした。

「人間賛歌は勇気の賛歌ッ!! 人間のすばらしさは勇気のすばらしさ!!」

 

奉納点:1261

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