第6話 過去からの巻物の巻

1018年9月

 

季節は秋、既に当主序那参の年齢も1年1ヶ月に到達した。
最大でも2年までしか生きられない一族にとっては、そろそろいい年齢である。
そんな訳で、来月は子作りと決めた。
じゃ、今月は何をするのか?
「鳥居千万宮討伐強化月間」につき、小銭稼ぎである。
そこまでして金が欲しいのか。

「小細工に堕したか!」

だって、お金が無いと何も出来ないんだもん。
投資すらろくに出来ないんだから仕方ない。

さて、少ない残金を無理矢理投資に振り分ける。
商業部門1500両、公共部門1500両。
この細かい作業が、いつか自分に莫大な利益となって戻ってくる。
先の先を読む、抜け目のないジョジョ。

「生き残るために手段は選ばんもんネ―――――ボクちゃん………ルンルン」

で、今月の狙いは属性薙刀の「ブンブン刀」である。
これを取れれば、一人での討伐もかなり楽になる筈だ。
じゃ、レッツゴー。

戦闘開始から暫くして。
入り口付近には敵は全くいなくなっていた。
最早、こちらの強さと敵の強さのバランスが著しく崩れている。
とはいえ、先に進みすぎるのも問題がある。
そんな訳で、虐殺タイムが続く。

「貧弱! 貧弱ゥ!」

すっかり悪役になっちゃったジョジョ。
この間、取った物は「地鳴り」「花連火」「火車」と、中々に順調だ。
しかし、肝腎の「ブンブン刀」が手に入らない。
熱狂の赤い火の期間でも、持っている敵に当らないのだ。
これは完全に計算外だった。

「なんだァーッ!? いきなり予想外! これではただの無駄足ではないか!」

そうこうしているうちに、熱狂の赤い火の期間は終わってしまった。
それなりに取れた物は充実していたが、一番肝腎の目的を果たせないままだ。
結局、目的を果たせないままに討伐終了。
報奨金1042両をゲットしたものの、かなりの無駄足であった、あ、あんまりだ。

「ァァあァんまりだアァアァ」




奉納点:2178

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